絵本講師

良い聞き手は読み手を育てない

2019-08-07

毎号買っているこの本
コンビニに多く重なっているものを買って来たら
何と前号だった、再度行って探したら2冊しかない
方が最新号だったのだ、見た本を買うのはなんとも
言いようのない気持ちになりますねー絵本ならば
だれかにあげるても手もあるのに
などと言いう事とは関係ない話題です
久しぶりにボランティアさんの読み聞かせを
少しだけ見学しました
場所は読み貸せをするから見たい人は来てね
と言う会場で「読み聞かせ」目当てに来てくれる
人たちが聞き手となっています
つまりふらりと通ったら絵本読んでいるので
見ていこう、ではなく
「絵本の読み聞かせ」と言うものを知っていて
興味があり、読んでもらっている経験もある
そんな皆さんが集まり
その人たちに向かって
ボランティアさんが読む事になります
この場合の聞き手は大抵絵本好きです
絵本を読んでもらうことにも慣れています
その人たちに絵本を読むとどうなるか
静かにちゃんと聞いてくれます
プログラムがあり数冊読む事になっていると
最後の絵本が終わるまで聞いてくれます
終わると拍手が出たりします
「読み聞かせ会」の見本のようなことになります
この場合は読み手の満足度が高くなります
「あぁみんなちゃんと聞いてくれた」
「絵本セレクトも読み方も良かったんだな」
などと勘違いすることもあります
なぜならば「良い聞き手」は
誰が
どんな絵本を
どうなふうに読んでも
ちゃんと聞いてくれるのです
この良い聞き手だけを相手に読んでいても
「読み聞かせ」と言うものが自分のものに
なりません
絵本の読み聞かせとはそう言うものだろう
と思っていると「伝えるちから」はつきません
以前書店で絵本らいぶをしていた時に
読み聞かせボランティアをしている人が
見学に来て、終了後に教えてくれました
「こんな環境で絵本読みたくない」
と、なぜか
周囲がうるさい'(テナント内なので)
絵本を読んでいても途中で聞き手が立ったり
そのコーナーに来たりで騒がしい
一緒にいる親は絵本を見ないでスマホ
したり一緒に来た人と話をしている
こんな環境は絵本を読むところではない
と言っていました
そう、「良い聞き手」ではないのです
でも考えると、
絵本を読むところに来てくれた
子どもを連れて来てくれた
何だかイベントをしてるのでちょっと寄った
などの皆さんなので来てくれただけで
ありがたい人たちなのです
決して絵本がものすごく好きなわけでは
ないかもしれません
そういう人たちに向かって絵本を読むと
がぜん「伝えるちから」はつきます
これは読み手のことなので、どんなスタイル
で行くかはそれぞれの自由です
いつでも どこでも だれとでも
絵本は楽しめる、と言っている身なので
絵本なんぞ見たことも読んでもらったことがない
そんな皆さんに絵本を楽しんでもらっています
「絵本の読み聞かせ」どうしたらうまくなれるか
などと思っている人は
「良い聞き手」だけを求めて読んでいると悩みは
解決しないかもしれません

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