ブックスタート を考える
「ブックスタート 」について考えることが続いたので
自分なりの思いを書いておきます
「ブックスタート 」とは こちら
ブックスタート の歴史は こちら
各地でブックスタート が行われています
子どもの歯科検診などの時に
行政が絵本をプレゼントしてくれます
地域によっては数冊から好きな絵本を
選ぶことができるようです
そしてやはり地域によってはボランティアさんが
その時にその絵本を
親子に読んであげたりもします
自分は絵本講座の冒頭で必ず
就学前の親が日常的に我が子に絵本を読む世帯の割合
を受講者とともに考え、自分のデーターを話しています
現状を知っている人もいますし
「子どもがいれば絵本は当たり前に読む」
との考えで割合を教えてくれる人もいます
でも世間で思われているほど我が子に絵本を読む
親御さんは多くはないと自分は話しています
地元の新潟市立図書館が面白い結果のアンケート
をHPで公表しています
ブックスタート アンケートの結果 から
第3回アンケート(平成27年度実施)のpdf
を開いてみると子育て中の親が絵本を読んでいるのは
7割以上の世帯だと言っています
自分は子育てをしている親子の7割が日常的に
絵本を楽しんでいる日本ならば
もっと子どもたちは生きやすく楽しい国に
なっている、と思っています
その理由はまた別の機会に書きたいと思います
現実はどうなのか
自分の経験値でしかないので主観的な話です
周りから聞いたり支援センターでの親子さんを
見ていると七割が読んでいる・・・
結構都合の良いデーターと思われます
絵本をプレゼントしてもらうブックスタート
の時のアンケートに
絵本は読まない・・・に丸をつけるのは
勇気がいるでしょう、なんて笑い話も聞きます
現実はブックスタート で絵本をもらっても
多くが日常的に絵本を読めるようになるとは
思えません、それはなぜか
そもそも本当の絵本を読む意味を知らないのです
絵本とは何か
なぜ子どもに絵本を読む必要があるのか
自分の子どもに絵本を読むとどう育つのか
(この疑問には講座では、自分の子どもに
絵本を読んでもこう育つ、の答えはありません
間違いないのは父母に似た子どもに育ちます
などと笑いのネタにしています)
などが子育てをする皆さんには情報として
さらに大事なことはその人たちが納得して
わかる言葉での情報が足りないと考えています
絵本をプレゼントするという「ハード」は
あるけど
絵本を我が子に読むという「ソフト」が足りない
と思っています
もちろんその立場の皆さんは十分していると
思っているとは考えますが、ほんとに十分
なのでしょうか、実施機関の皆さんにはぜひ
町に出ての声を拾ってほしいと思うところです
ある支援センターで絵本講座用のレジュメを
作ったら
「こういう資料をブックスタート の時に配布
してもらったら良いのでは」
とおっしゃっていただきました
自分の話は現場に届く情報
を心がけているから作れる資料と
思っています
ブックスタート は良いことです
惜しいのは、もらったその日から毎日
絵本を読みたくなる
そんな情報が足りないのではと思います
「ブックスタート 」のソフト作りに
役立つ絵本講座のご依頼をお待ちします
話はそれます
画像は一歳になった妹に一年生の兄が
絵本を読んであげています
一年生は「絵本を読んでもらう楽しさ」
を知っているだけでなく
「絵本は楽しいもの」との意味も
知っているようです
読み聞かせがうまくなりたいと思う人は
【絵本の読み聞かせがうまくなりたい】
自分が主にお話をさせてもらっているのは
親子で絵本を楽しめるようになるには?
話を聞いた親御さんがその日から我が子に
絵本を読めるようになる、そんな話をしています
読み聞かせ実習をしていると受講者の中には
「私絵本を読むのへたなんです」
とおっしゃる人がいます
自分の立場では家庭で絵本を読むのには
うまい、へたはなく親子のふれあいが大事
です、と言っています
でも
お話会や、保育園・学校で大勢を前にしての
読み聞かせとなると、少し違います
一般に読み聞かせボランティアさんが知りたいのは
読む技術
見せる技術
となるようです
このような講座や勉強会はいろんな団体が
各所で行なっていますので受講の機会も
多いかと思います、が
どんなに技術的な学びをしても思うような
「読み聞かせがうまくなりたい」
という欲求は叶わないと思います
それは一般的に言えば
「読み聞かせが上手ですね」
といわれると思いますが
分かりやすい言い方をするば
「講師料を払うから読み聞かせに来て」
というご依頼は来ないのです
ボランティアならばお願いね
は、多くあるパターンです
よって、絵本の読み聞かせの世界は
講師料いらないから(もらうほどの技量がない)
読み聞かせしたい、となります
構図は
ただなので頼む
「ボランティア」でいいから読みたい
がちまたにあふれることになります
講師料の是非は置いておきます
それが悪いなどとは言いません
ここで足りないのは何か
「伝えるちから」「絵本と一緒に読み手を伝える」
「あの人に読んでもらった絵本を読みたくなった」
と言うことになると思っています
自分はただ絵本をふつうに読むだけに講師料金を
いただいています
読み方も絵本の開き方も、見せ方も下手です
そう思うなら練習しろと言われそうですが・・・
自分の行なっている
「絵本の読み聞かせボランティア向け講座」
は読む技術などの技術系はもちろん話しますが
伝えるちからをつけてもらいます
それは
なぜ自分がここで絵本を読むのか
禅問答のようですが、簡単なことなんです
ここをしっかりと知ると
絵本を読むのはうまくなります(主観的ですが)
そんなことはあるのか? と思ったら
読み聞かせボランティア向けの絵本講座
の講師としてぜひご依頼ください
子どもたちと本をつなぐ読書環境づくり
来週は福島県南相馬市での絵本講座です
現地の絵本に携わっている皆さんとの時間となるので
とても楽しみにしています
【子どもたちと本をつなぐ読書環境づくり】
振り返ってみれば小学校・中学校と全く本を読みませんでした
教科書さえまともに読んでいないのに「本」を読むなどという
ことはには縁がなかったのです
近年やっと知ったことに、
本を読むということは内容を理解する
ことだということでした、文字を読めただけではダメで
自分でその中身を咀嚼して理解できるかどかだと思うのです
高校生の時に国語の先生が教科書ではなく
独自プリントを作り
自分達にも理解できるように
内容を教えてくれた事がきっかけで
多少ですが本を読むようになりました
その後は年齢にあったある特定の分野の本を読み始めたら
何のことはなくすらすらと長編ものらしきものまで一晩で
読めてしまいました
なーんだ好きな興味のあるものならば「読む力」はあるんだと
気がついたのです、動機不純ですが
「本は好きなものから読む」
次第に好きなものの幅が広がる
興味も広がる
ここまで書いて気がつきました
活字だけの本ではなく絵がたくさんあって吹き出し文字が
あるもの、残念ながら「絵本」ではなく「マンガ本」は
こよなく愛していました、同じ本を日を置いて読んで
同じシーンで笑っていました、家族からは馬鹿にされましたが
好きな本は読めるんですねー
教科書はその正反対の位置だったんですね、自分には
ということはその本に出会うか否かでしょうか
それをつなぐのは誰が担うのか・・・・
その必要性を知っている人達だと思います
そしてその入り口の一歩は「絵本」が最適なんだろうと
とも思っています
絵本セミナーはなぜ必要か
新潟県佐渡市での初めての絵本セミナーが無事に終わりました
現地の皆さんの協力のもと実現できたことは
とてもうれしいです
遠方から講師さんを読んで講座を開催する
助成金をいただいての開催
参加者をどうやって募り多くの人に来てもらうか
この講座を開催する意味と意義
だれもしてくれないから自分でする
最後はいつもこの一言で一歩が進みます
苦労も多いのですが参加してくれた人たちから
感謝の言葉や内容をお褒めいただくとやはりうれしく
また開催したいなー などと考えます
「絵本」を語る人はとても多く存在すると思います
でも最前線の「お家で」「親が我が子に」「絵本を読む」
そのことをわかりやすく話せる人は実はそう多くないのです
3回目の講師さんの言葉
「絵本がえらいのではない」「絵本を読むわたしがえらいのだ」
この言葉はとてもわかりやすいです
このセリフを多くの皆さんに知ってほしいからこのような講座
を毎年開催しているのです
自分の思いは、夢は
全ての子どもたちが毎日親に祖父母に絵本を読んでもらえる
国に、地域になってほしいのです
そんなことを思いながら開催を続けています
いつもこのセミナーが終わると
安堵しながら、はて次はどうしたものかと
ひとり思うところです
関係者のみなさま、大変ありがとうございました
絵本を読みますがそれだけではないのです
本日の高齢者施設での一コマ
通所者さんから
耳が遠いのでマイクを使ったらどうか
などとご意見がでました
良い質問なのでお話をさせていただきました
絵本は我が子を孫を膝に抱っこして読みます
お互いの温もりと鼓動を感じながら楽しい
時間を過ごすもので、かけがえのない時間
となります
聞いている子どもの耳元に大好きなお母さんの
声が響きます
それはまがいのない「生声」なのです
生の声だから子どもに愛と一緒に届きます
これが絵本の読み聞かせの基本となると思っています
自分は親子揃って100人以上の会場でもマイクを
使いません、スピーカーから出て来る音は絵本
を読む「音」には不向きと考えるからです
そしてなにより大事なことは
絵本を読むことは単に「読む」だけではなくて
読んでいる「人」を相手に伝えることと思うのです
自分の絵本らいぶは絵本を読みますが、読む自分自身
をも相手に伝えているのです
それが50人いても100人いてもそうなんです
絵本の読み聞かせ、ただ読んでいるわけではないのです